パワースッポットの旅 伊勢編
「伊勢神宮 まがたま池」
こんにちは!
得得サイトです。
勾玉池がパワースポット??
伊勢神宮は皆さんよくご存知だと思いますが、
外宮にある「勾玉(まがたま)池」が静かなブームになっているのをご存知ですか?
伊勢神宮は有数の パワースポットですが、その中でもココ、
外宮のまがたま池のパワーがすごいと囁かれているようです。
勾玉
勾玉池は「勾玉」のような形をしています。
勾玉は古来より、災難や悪霊などのあらゆる邪をはらう魔除けのお守りとして呪術に用いられたり、装身具として使用されたといいます。
月の力が宿り、月の力によって物事の良し悪しを見定めて吉兆をみたといわれ、
祭祀をする人や位の高い人たちが権力の象徴や護符としてつけていたそうです。
神話では天孫降臨の際に天照大神が授けた三種の神器のうちの一つ(八尺瓊勾玉やさかにのまがたま)であり、また天の岩戸に隠れた天照大神を連れ出す際にも使われています。
勾玉の起源
勾玉は、かつては狩りで捕獲した「動物の牙」で、これをお守りとしたり、自らの力の証として身につけたりしたのが始まりだとする説が最も有力ですが、形状の由来については諸説あり、有力な説として4つ挙げてみます。
- 動物の牙・・・自らの力の誇示 = 古代では勾玉の大きさや形状、光具合によって、己の権力や力を他者への証としたといいます。
そのほか、強い動物の牙からパワーをもらう、猪など子だくさんの動物の牙から子孫繁栄を願うなど - 母親の胎内に宿る「胎児(赤ちゃん)の形」・・・溢れ出る生命力(パワー)を表現、胎児に生命が宿るように願うなど ・・・「よみがえり」の信仰も?
- 三日月の形・・・古代の人たちにとって月は太陽と同じく、生活する上で暦・環境(満潮など)を知る大切な手段であり、月の神への畏敬の念を表し、また自然の理からもたらされる災害は、神の行い(天罰)として捉えていたことから自然の理を司る太陽と月は「神の象徴」として、「太陽神の象徴を鏡」、「月神の象徴を勾玉」として崇めたとも。三日月ではなく、太陽と三日月の合体した形という説もあります。
- 魂の形・・・勾玉は「真我魂」ともいわれるそうです。また、腎臓を体内から取り出して乾燥させた形とも。
さまざまな説がありますが、もしかしたら全部の意味が含まれているのかもしれないですよね。
縄文時代の勾玉の形は不規則で、現在一般的に知られる勾玉の形は弥生時代に入ってから整美されたもののようです。
- ちなみに、勾玉が流行った古墳時代よりもさらに時代をさかのぼると、勾玉のはしりとも言える「大珠(たいしゅ)」という、ヒスイでできた細長い、楕円形のものがあります。・・・
続きを読む - お煎餅の”ばかうけ”みたいな形です。(*^^*) やはり真ん中に穴があいています。
ヒスイは古くは「玉(ぎょく)」と呼ばれ、石斧の材料になるほど硬く、「硬玉」とも呼ばれます。
時代にして今から約5千年も前の昔、海外ではメソポタミア文明やエジプト文明が興った時代、鉄器も青銅器もなかった時代に固いヒスイを磨き上げ、交易していたとは驚きです。しかも、出土した大珠はツルツルに磨かれ、穴の切り口もスパッとしていてとても精度が高く、更にびっくりです。
ヒスイの石自体にも霊力が宿るなどと言われますが、やはり呪術に使われたり装飾品として(?)身にまとわれていたそうです。
大珠も勾玉もまだまだ謎とされている事がたくさんあるそうですが、古来、全てにおいて呪術がとりいれられていたことを考えると、やはり呪術的要素は大きいと考えられ、神秘的な力を感じます。
遥か遠い時代の先人の知識、技術、呪術的思考、その形の意味など、勾玉には神秘的で人を惹きつけるパワーがみなぎっています。
勾玉の形をした勾玉池にパワーを感じ、パワースポットとして惹きつけられるのも、自然なことなのかもしれませんね。
勾玉に秘められる神秘な力と天照大御神のバワーが池水の中に蓄積されているのかも。?
勾玉池
勾玉池の場所
外宮の表参道から「火除橋(ひよけばし)」を渡ったすぐ左側に手水舎があり、その奥に【せんぐう館】の入口があります。
せんぐう館は式年遷宮の技術や歴史を伝える博物館ですが、入口一帯はベンチが置かれ休憩できるようになっていて、勾玉池はその休憩所から一望できるようになっています。
勾玉池の見どころ
菖蒲園 5月下旬~6月下旬ころ
池の西側には「菖蒲園(しょうぶえん)」があり、初夏を迎えると、14,000株の花菖蒲が美しく咲き誇り、勾玉池の畔を美しく彩ります。
菖蒲園の中にはちょっと腰を下ろせるところもあり、ゆっくり散策しながら白やさまざまな紫の、彩り豊かな菖蒲の花を間近で楽しむことができます。
遠くから参られる方は菖蒲園だけ見にという訳にはいかないと思いますが、丁度この時期に予定がある方は、事前に開花状況を問い合わせてから訪れると美しい菖蒲が見られてラッキーですね。
神宮観月会 中秋の名月の日(9月)
せんぐう館の前方に、池に浮かんだように見える 舞台があります。この「まがたま池奉納舞台」では例年、中秋の名月を愛でる「神宮観月会(じんぐう かんげつかい)」が催されます。
観月会では日本全国から寄せられた短歌や俳句の秀作が神宮の楽師さんによって 詠みあげられたり、雅楽や舞楽が披露されたりします。
歌道家として名高い冷泉家「冷泉流」という古式の作法に基づいて歌人7名により披講(詩歌を詠みあげること)される様は風情に富み、雅楽の音色が響き面と装束を身にまとって舞う舞楽は、月の光と舞台の四隅に置かれた灯明が勾玉池に映り込み、見る人を幻想的な世界へと誘ぎます。
平成31年の観月会は 9月13日(金) 午後6時です。
この舞台では観月会のほか、歌や舞を伴う『器楽演奏(きがくえんそう)』・『能』などの郷土芸能や、お正月に配るもちつきなどの催し物も行われています。
と、ここまで紹介しておいて、大変申し上げにくいのですが、
せんぐう館が、平成29年10月の台風21号による 浸水被害で現在復旧工事中のため休館を余儀なくされ、この勾玉池の舞台が使用できず、今年は内宮神苑特設舞台で行われるそうです。
せんぐう館は式年遷宮についてビデオや模型・展示物を用いて詳しく解説しているほか、神宮の日常について紹介していて、とても興味深いところです。時間があえば神職が同行し説明もしていただけるので、質問したりお話をいろいろ伺うことができました。超おすすめの場所なので、再開したら是非、行ってみてください。
早く復旧作業が進み、素晴らしい展示物をまた見せて頂けるよう、心から願うばかりです。
散策路
勾玉池の畔には整備された遊歩道があり、休憩舎「東屋」もあります。勾玉池の畔には「なんじゃもんじゃ」の木が生えていて、5月頃には深緑の木々の合間に白い可憐な花を咲かせ、花が散るころには はらはら と雪のように舞散り、道は真っ白で雪が積もったようになります。なん本か植えられていて、とても大きな木なので、勾玉池対岸からも確認できます。
水辺を見るとサワガニがいたり、カエル、亀、鯉、フナ、ナマズ、などのほか、カモ、白サギ、青サギなどの鳥類も見られそうです。夜になると、イノシシも参道に現れることがあるそうですよΣ(゚Д゚)
最近では、観光ツアーにも早朝参拝がコースにセットされているためか、朝6時ごろ着いたときには既に人が少なからずいました。なかにはウォーキングにきている方もいました。地元の方ですかね。
朝早くの神社参拝は、空気が清々しくとても気持ちがいいのでおススメです!
茜社(あこねやしろ)
勾玉池の舞台の前方、せんぐう館の休息所から見ると左手前方に、勾玉池に浮かぶ小さな島とも見える木が生い茂ったところがあります。
ここは勾玉池のくの字にへこんだ土地の部分にあたり、この小さな森の中に『茜社(あこねやしろ)』という神社が鎮座しています。
御祭神は「天牟羅雲命(あめのむらくものみこと)」と「蛭子の神(ひるこのかみ)」。
天牟羅雲命は水をもたらした飲料水の神様、蛭子の神はイザナミとイザナギの国生みの際に生まれた神さまで恵比寿さまと同一ともいわれています。
茜社は由緒書によると、古くから「赤畝(あかうね)」と呼ばれたこの地に鎮座していた「赤畝の社」(一条天皇の御時世以前(986年以前)であったとされ、外宮の記録書である「豊受大神宮禰宜補任次第」に見られることから、古くは外宮の摂社であったと推測されています。現在は、外宮の宮域に鎮座していますが、伊勢神宮の所轄する神社ではないとのことでした。『宇治山田市史』には『不詳一座 或云赤畝氏祖天牟羅雲命』と記されているそうです。
室町時代になると土地の産土神として祀られるようになり、呼び名も「あかうね」が訛って「あこね」となり、明治初期に「茜社」となったそうです。(山田地区にある山田産土七社のひとつ)地元では親しみを込めてあこねさんと呼ばれるそうで、神前結婚式も挙げられるそうです!
この神社を訪れてみると、神社の入口には伏見稲荷大社を彷彿とさせる「千本鳥居」があり、小さな森に見えた外見からは信じらないほど木々が鬱蒼と生え、楠と杉の巨木が御神木として祀られていて、茜社のほか、境内社として『豊川茜稲荷神社』と『天神社』が鎮座しています。
豊川茜稲荷神社は海・商いの神さま(稲荷神)の『宇迦之御魂神(うかのみたまのかみ)』
天神社(茜牛天神)は学問・芸能の神さま『菅原道真』を御祭神として祀っております。
宇迦之御魂神において茜社では、外宮祭神と同体として、五穀・食物・産業の神さまとしてもお祀りされています。
あこねさんは茜稲荷さんや茜天神さんとともに土地の人々(産子)を見守り、信仰されてきました。
人々の篤い信仰の賜物で現在の姿があるのかもしれません。
三方を勾玉池に囲まれた境内からは、伊勢神宮とはまた違う景色を見ることができるでしょう。